小説 12/24 クリスマス・イヴ
「メリークリスマス！」彼氏の家を訪れた彼女は、サンタのコスプレでプレゼントを差し出す。「そ、それでね……もし良かったら追加でプレゼントをあげたいんだけど」頬を赤く染め、彼女はその「プレゼント」を口にする。「私の……初めて。きゃっ♥」日本で...
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小説 12/4 E.T.の日
「きゃあ～!!」坂道を自転車で下っている彼女は悲鳴を上げた。ブレーキが利かない。暴走する自転車はすでに自動車並みのスピードが出ている。そしてカーブを曲がりきれずに彼女は自転車ごと宙へと飛び出した。（あ……これなんか知ってる）それは子供の頃...
小説 12/23 東京タワー完成の日
彼女は地上から東京タワーを見上げる。高さ333ｍ、かつては日本で一番高い建造物だった。今からこの東京タワーを徒歩で登る。彼女の趣味は「都市登山」。高層建築を徒歩で登るという大都会ならではのものだ。地上125メートル（海抜約150メートル）...
小説 12/3 いつも見てるよ空からの日
「待たんか～！」校内に持ち込んだBL同人誌が教師に見つかり、腐女子三人は廊下を駆ける。「バラバラに逃げよう！」そして二人はいつものファミレスへ。「ダメだ、LINEにも反応がない」「捕まっちゃったか……」「あの子はきっと空から私たちを見守っ...
小説 12/22 働く女性の日
「ねえ、一緒にバンド組まない？」「あたし楽器なんてできないよ」「私だって弾けないよ」「ならそのギターはなにさ」「だからこれから練習するの」「一体なんでまた急に？」「働きたくないから！」彼女は堂々と胸を張って答えた。「私、ギターヒーロー……...
小説 12/2 奴隷制度廃止国際デー
書店で「特殊な趣味」の本を物色していた彼女は、その姿をクラスメイトの男子に見られてしまった。「この事はどうか秘密に……なんでも言うことを聞くから」「あっ、私が逆らえないのをいい事にエッチなことをするつもりね！」そう言いながらもどこか嬉しそ...
小説 12/21 バスケットボールの日
期末試験に彼女の心は折れそうだった。（全然分かんない。もう今回は諦めて補習と追試でなんとか……）そんな彼女の心に、安西先生が語りかける。（あきらめたらそこで試合終了ですよ）（安西先生……!! 補習を受けたくないです……）幸い解答はマークシ...
小説 12/20 シーラカンスの日
「ああん？ なに見てんだテメェ」そう言ってガンを飛ばすのは、道端に座り込んでいる不良少女。「うわぁ～、スケバンだ！ まだ昭和から生き残ってたんだね！」「ああ？ ナメんじゃねぇぞ？」「すごい！ まさにシーラカンスのような生きた化石！」「見せ...
小説 12/1 下仁田葱の日
「お兄ちゃん、風邪大丈夫？」「あ……ああ、なんとかな」「私いいもの持ってきたんだ」そう言って彼女が取り出したのは長ネギだった。「お、お前……そのネギをどう――ゴホッゴホッ」「これを〈挿す〉と風邪に効くらしいよ」彼女はにっこり微笑む。「お、...
小説 11/30 いいおしりの日
「お尻の価値ってなんだと思う？」彼女は真剣な表情で言った。「おっぱいはさ、男にないから触りたいってのは分かる。でもお尻は男にもあるじゃん」そう問いかけられた相手は半眼で彼女を見返す。「電車の痴漢ってお尻を触るイメージなんだけど、男だって自...